社員通信

オリンピックのパリ大会~楽しみなこと憂鬱なこと

いきなりタイトルから少し離れてしまいますが、

14日の日曜日、演説中のトランプ氏が銃撃されて負傷したというニュースがあり、相当ビックリしました。一瞬は「フェークニュース??」とも思いましたが、命に別状はなく良かったと思います。

直後には自作自演説などもあったようですが、数センチ違っていたら恐らく…という危険なシナリオを実現できるスナイパーは「ゴルゴ13」以外には無理でしょうから、ばかげた誰かの一言が個人の耳にまで入るようになったSNS社会にはある意味で絶望します。

市場のニュースでも稀に、書き間違いを含む似たような類のヘッドラインがありますから、冷静な判断が益々求められる半面で恐らく、現状のAIトレードではその判断はできないかも知れず、この事件が週末で良かったと思わざるを得ません。

トランプ氏は大統領時代に銃社会を擁護した経緯がありましたが、その銃で襲撃された今回の事件は余りにも皮肉であり、同時に年初に発表された世界の10大リスクの中にアメリカの分断が入っていたことを思い出し、アメリカもなかなか病んでいる…というのが素直な感想です。

 
さてさて、

オリンピック・パリ大会があと10日足らずで始まります。

※JOCサイトのオリンピック特集ページ(https://www.joc.or.jp/olympism/)をキャプチャー

2021年の東京大会はコロナの影響で無観客開催となり、今一つ盛り上がりに欠けた印象がありますが、今回のパリ大会は通常通りということで、現地はきっと盛り上がるのでしょうね。

メディアでは日本選手団が続々とパリへ向かうニュースが多くなり、メダルを獲得した過去のシーンが特集された番組が放送されるなど、遠く離れた日本でも盛り上がる空気が少しづつ温められてきたという実感があります。

パリ大会の日本代表は、期待がかかる競技の種類がこれまで以上に多い気がしますが、皆様が楽しみにしている種目や気になっている選手は誰かいますか?

 
是非ともお目当ての競技日程を調べて、ライブ放送で応援してみると盛り上がると思うのですが、問題は日本とフランスの時差が7時間あり、ライブで観戦するには少し厳しい競技があり得ることと、現地時間と日本時間の違いを把握しなければならないケースもあり得る「ややこしさ」がネックになりそうです。

例えば開会式は現地日時で26日金曜日の午後7時半から始まる予定になっていますが、日本は既に7時間が経過していますから27日土曜日の午前2時半から、ということになります。

私が楽しみにしている競技はサッカーなのですが、開会式の前から予選が始まるのが通常なので、
さっそく日程をチェックしようとJOCのウェブサイトを確認しましたが、15日時点で日程のページはまだ準備中でした。

そこで、パリ大会のオフィシャルサイトに行ってみたところ、既に詳細が発表されていましたので共有したいと思います。

※パリ大会オフィシャルサイト(https://olympics.com/ja/paris-2024/schedule/)の日程トップをキャプチャー

日程のトップページは全体の予定が一覧されており、各競技の日にちをクリックすると詳細ページが表示されるのですが、詳細ページにはパリ時間と現在地時間を切り替える機能があり一瞬迷いました。

※サッカーの詳細ページ(https://olympics.com/ja/paris-2024/schedule/football)をキャプチャー

「現在地時間」とは「現地時間」ではなく(現地時間はパリ時間を指定)、このサイトを見ている国のローカル時間を意味している模様で、例えばアメリカにいる日本人がアメリカ時間の日程を日本語で確認したい場合、表示言語を日本語に合わせ、時間表示を「現在地時間」に合わせれば良いという訳です。
試しに表示言語を英語にしてみましたが、日本時間表示はそのままでしたから、さすがオリンピックのホスピタリティだと感心しましたが、サイトを閲覧している国と場所をわざわざ指定せず自動的に検知して対応することが今や可能なのですね。

開会式前に予選などが始まる競技は他に、7人制ラグビー、アーチェリー、ハンドボールがあり、サッカーの日本戦は日本時間25日の深夜2時から対パラグアイとなっていました。

日本戦からの逆引きはどうやら出来ませんが、恐らくJOCの準備が完了すればそれもできるようになるかも知れませんね。

 
お仕舞いに、

オリンピック関連の番組が次第に増えてくる中、ロシアの選手がスポーツに政治を持ち込むべきではないと訴えているニュースを見ましたが、一方で今回のパリ大会にはAIN(中立として認められたアスリート)という特別な枠組みでロシアの選手も参加できる仕組みがあるにも関わらずそれを辞退するロシア選手もいるらしく、選手サイドでも混乱しているようです。

東京大会でのロシア選手もROC(ロシアオリンピック委員会)の推薦という形で参加しており、国の代表ではありませんでした。

フランスのマクロン大統領は当初、パリ大会のロシア参加を許容する意見を持っていたと記憶していますが、東京大会ではあくまで以前のドーピング制裁だった一方、今回は正に戦争制裁が主眼で、もし許容されていればボイコットが多発していたかも知れません。

かの訴えに対して選手個人への同情はありますが、政治云々よりも先ずオリンピックの大きな理念の一つとして平和の祭典を謳っている以上、ロシアの出場権はあり得ないと思います。可能であればその矛先はプーチンに向かうべきで、今のプーチンを止められるのはそうしたロシア国内からのうねりしか無いような気がしています。

AINの対象はベラルーシにも適用されるようですがでは何故、北朝鮮や中国、イスラエルやイランは対象にならないのか、疑問は深まるばかりです。

日本国内でも「やった者勝ち」的な自己本位極まりない風潮が蔓延しつつある中、ルールがないスポーツの試合はもはやケンカでしかないことや、勝つためには何をしても良い的な発想を止める教育が世界に根付くことを、改めて心の底から期待しています。

 
 
浅野敏郎

P.S.
実は私の家内は無類のスポーツファンで、特にオリンピックが大好物ですから当然、東京大会は生涯でオリンピックを生観戦できる最後の機会と捉えていたのですが、無観客が決定し、苦労してかき集めた数種目のチケットを返金手続きしていた姿が、本当に残念そうだったことを思い出します。

実際に大会が始まってしまえば「時差が無いオリンピックって最高!」と言いながら、いつものように楽しんでいる姿にホッとした記憶がありますが、あれから早や3年が経った今回のパリ大会は彼女にとって、7時間の時差はやや厳しい観戦になる事でしょう。

いつかどこかのタイミングで一緒に生観戦をする機会を作りたいと考えていますが、どうかそれまでオリンピックが続いていることを願います。

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