2025年入りをしたのがつい先日のように思える中、あと数日で様々な年度末を迎える時期となりました。
多くの企業が1年間の収支決算を迎える会計年度末、教育課程の学年が1年間を終える学年度末あたりが目ぼしいところですが、相場の世界でも3月末というのは一つの大きな区切りでもあります。
もはや限月取引という言葉すらあまり耳にしなくなりましたが、実は3月6月9月12月の各月末は
先物取引の大きな区切りになるタイミングであり、そこから派生したオプションなども含めて今でも「メジャーSQ」という呼び名で注目されているのはその名残でもあります。
SQの決済価格でもってポジションが強制的に決済されるため、この日に向かって様々な思惑が入りやすく、急に相場の方向が逆行したり、ボラティリティが拡大しやすい傾向があります。
本日時点で既に日米両市場のメジャーSQは通過済というタイミングですが、特に大きな波乱は見受けられなかった印象もあり、もしかするとトランプリスクの方が大きいがために、長期間に渡って解消が進んでいた可能性もありそうですね。
残すは現物市場で、月末、四半期末、大期末が重なるあと数日内で決済に絡んだ大きな注文がどうなるのかなど、FX取引などを含めた派生市場の値動きに注目ですが、今年の3月最終日の31日は月曜日ということもあり、どちらかというと27日木曜日から28日金曜日にかけての取引の方が盛り上がりそうな気がしますし、特にFX取引であれば仲値決め前後と、ロンドンFix前後の時間帯は要注意かも知れません。
さて、ここ5~10年前後で投資家の間で大人気となったチャートツールのTradingViewに、重要な変更が予定されていることが判明しました。
「投資の学校プレミアム」でも各講座の教材として活用され、もちろん私も当ブログで時々相場解説をする際に利用している同ツールですが、特に株投資で銘柄選択に重宝する「スクリーナー」機能が大幅に変更されるようです。
※TradingViewのポップアップ告知をキャプチャー
これまで慣れていた操作仕様が変更されると概ね「使いにくさ」が先立つものですが、それを押してまで実装した今回の変更で、それ以上のメリットがあることを期待したいところです。
実はこの変更は少し以前から告知されていて、少しずつ移行されていたのですが、今回でいよいよ本丸の「株式スクリーナー」までもが完全移行されることになり、そのインパクトを考慮した再告知だとは思いますが、何が一番大変かというと、これまでのスクリーナーで使っていた条件を、新たなスクリーナーに自身で再設定する必要があるということです。
この告知では、そのための時間はあと少し残されているとのことですが、操作に慣れるまでは想定以上に手こずりますし、スクリーニングのパターンを複数お持ちの方は全て、一つずつ再設定することになるため相当、余裕をもって作業する必要がありそうです。
完全移行のタイミングとしては新年度からというのが区切りが良いため、3月29、30日の週末か、4月5、6日の週末辺りが切り替え日になりそうな予感がしますが、時間があまりない方は「フィルター」画面をキャプチャーしておくか、条件をメモしておくと良いかも知れません。
お仕舞いに、この年度替わりというタイミングは新年の年頭に期した抱負などを冷静に振り返り、軌道修正して再出発するにはまたとない機会です。
個人的にはトランプリスクに振り回され睡眠障害気味になったこの3か月でしたが、その割には大した成果は出せなかった事実があります。
確かにそこそこの値幅を伴ってこれだけ右往左往すれば、損失を増やさなかっただけでも良しとすべきなのですが、本来はロングやショートになっているべき水準で、実はその逆のポジションになっているケースが多発して非常に苦しんだ経緯があり、新年度は更に緻密な玉操作を模索していこうかと考えています。
欧米共に既に夏時間へと切り替わり、少しは安定して相場に付き合えることを希望しつつ、桜が開花し始める前向きなこの時期に、皆さんももう一度、改めて何かを決意されてみてはいかがでしょうか。
浅野 敏郎
P.S.
新年度早々の4月2日にも新たなトランプ関税措置が発動するリスクが控えています。
市場もかなりトランプ疲れになっていて、次第に参加者が傍観者になりつつある気配を感じていますが、相場はそんな隙をついて動くというのはありがちなことですから、常にアンテナだけは張っておくようにお願いします。