「投資の学校」浅野敏郎です。
突然ですみません、、、
ここ最近の話だと思うのですが、
投資や相場の世界にも「再現性」という言葉が
ちょくちょく見受けられるようになった気がします。
ただ、
とりわけ値段の変化で差益をねらうトレードに、
「再現性」という言葉を使うことに対して
実はずっと違和感を持っていました。
なぜなら、
本当に結果を再現できる手法があるのであれば、
私を含めて相場を分析することそのものが
無意味なことになってしまうからです…
今回のテーマは、そんな妄想から始まったのですが
そこで今更ながら「再現性」という言葉の意味を調べると、
ウィキペディアによれば、
『同一の特性が同一の手法により発現するとき、
その結果の一致の近さのことである。
言い換えると、
実験条件を同じにすれば、
同じ現象や同じ実験が同一の結果を与える場合、
再現性があるという』
という説明がのっていました。
本当の意味は結構、難しそうですね。
この説明の「言い換えると、」以下が、
私がぼんやりとイメージしていた「再現性」の意味でしたが、
もっと簡単な例え話にしてみると、きっと…
「お湯を沸かすという実験は、誰がやっても必ず100度で沸くので
この実験には再現性がある」…ということになりそうです。
※株式会社ヤガミ社サイトよりキャプチャー
この場合の『同じ条件』にあたるのは、同じ気圧で実験すること
といった感じでしょうかね?!
『結果の近さ…』
という説明もなかなかアイマイですから、
水を熱したとき、水温は必ず上昇するので、
これだけでも再現性があると言えるのかもしれませんが、
相場は・・・というと
「買っても下がる」「売っても上がる」など
行動(実験)と結果が正反対になるのは珍しくない世界にも関わらず、
なぜ再現性という言葉が相場の世界に進出してきたのでしょう???
理由を妄想していて、ふと浮かんだことなのですが、
しいていうなら、
確かに投資家のなかには、
売買判断が感情的になる傾向が見受けられるので、
テクニカル指標などの条件を売買判断に用いれば
買いの条件では、買い判断しか下せないため、
買いの条件が揃えば毎回、買い判断が「再現」できる
という風な感じで、
「再現性」という言葉が使われているかもしれないですね。
※auじぶん銀行サイトよりキャプチャー
ともあれ、
結果までもが同じ(近い?)といった「再現性がある判断」
をトレードで下すのは不可能だとしても、
同じ判断を繰り返すことができるという「一貫性」は
トレードの根拠になるので、とても重要です。
根拠がある売買判断は、
取引を開始(エントリー)する時だけでなく、
当然、取引を手仕舞い(イグジット)する時にも必要です。
ただ手仕舞いの売買判断は、
利益値幅にこだわると、届く前に反転してしまう場合が増えますし、
一貫性にこだわると、判断が決まった時には損失が大きくなっていた、
ということが起こります。
ならば、
利益が出ているうちに手仕舞うしかないとばかりに
勝率にこだわると、利益の幅が狭くなる…といった具合に、
エントリーにはない複数の判断が求められる分だけ
イグジットの方が難しいとも言われていますが、
ここがブレてしまっても安定した結果は望めないと思います。
私としては
エントリーの精度を上げれば
トレンドの初期段階でポジションを取りやすくなるので
エントリー以降の相場でも常に優位な立場でいられることが
結果的に余裕を生み、だから値幅も狙えるのであって、
イグジットで失敗するのはエントリーが間違っているからだ
といった、どちらかと言えばエントリー重視の信念がありますが
「投資の学校」の講師陣は全員、
百戦錬磨の豊富な経験を持つ強者揃いですから、
色々な先生の考え方を知ることで、必ずや皆さんのお役に立てると思います。
浅野敏郎
P.S.相場に再現性を求めることは不可能でも、
少しでもそこへ近づこうとする努力こそが投資の勉強なのかも知れません。
妄想から今回は取り留めないお話をしてしまいましたが、言いたいことが少しでも伝われば嬉しく思います。