既に昨日の話にはなりますが、
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の
準決勝となった日本対メキシコは、
日本が劇的なサヨナラ勝ちを収め、
※読売新聞オンラインの記事(https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20230321-OYT1I50088/)よりキャプチャ
本日22日のあと数時間後には
決勝のアメリカ戦が始まりますね。
準決勝を勝利した後に、この原稿を書き始めたのですが、
試合があまりに痺れた展開だったため、
疲れた…というか、脳が他の事を考えられず、
今度は私がこの原稿に苦戦している最中です。
既に様々な番組で、この試合の凄さや面白さが
伝えられていますが、
9回に訪れた僅かなチャンスに、
大きなリスクを取った上での大勝利
だったことは間違いなく、
トレードと共通する部分でもありましたが、
必ず終わりがあるベースボールと
終わりのないトレードとはリスクの掛け方も違うので
トレードで自ら終わりを作るようなリスクの掛け方は基本、
NGだと思ったほうが良いでしょう。
さて本日22日と言えば、深夜の3時半に
正確に言うと23日の早朝になりますが、
注目のFOMC結果発表を控えています。
そもそもアメリカの政策金利を決定するこの会合は
注目度も非常に高いファンダメンタルズ指標ですが、
今回は特別なものになる可能性が在るということで
いっそうの注目を集めているようです。
というのも、既にニュースなどでご存知かと思いますが、
今月10日の金曜日に表面化した
アメリカの地方銀行破綻に端を発した金融不安後、
初めてのFOMCになるからです。
つい月初までは、
依然として底堅いアメリカの経済指標結果に支えられ
中央銀行の金融引き締め政策が継続する公算が強かったところ
今回のこの金融不安の一要因が利上げによる可能性が残ることから、
利上げが臨時的に停止されるか、
直近の市場の状況によってはサプライズ的な利下げもあり得る
との話までもが聞かれ始めています。
確かに今回のアメリカ地銀の連鎖破綻や
クレディ・スイス銀行のUBSによる救済合併は
非常にニッチな要因での出来事であって
リーマンショック時の信用収縮とは性質が違うと言われてはいますが、
事実、一見は無関係に見える日本の金融セクターの株価も下落するなど
連鎖反応が出ており、
特に海外においては、
それが原因で新たな信用収縮を招く可能性は十分あり得ることです。
また為替市場に関してですが、
無秩序的な乱高下の一因は明らかにアメリカの債券市場が絡んでいますが、
例えば10年債の乱高下が示すように、
指標銘柄でさえ流動性が低下している模様で、
金融市場全体が債券投資を手控えている印象がぬぐえません。
何れにしても、
各国ともインフレ対策に集中したい中での金融不安対策は、
両股開きの要素を含んでおり、
各市場に明確な方向性が出てくるには、
もう少しの時間がかかることが想定できます。
そんな中でECBは先日、
それでもインフレ対策を優先する利上げを決定しました。
非加盟国のスイスでの出来事だったから…という見方もできますが、
さてアメリカも、これとそれは別と割り切れるのか、その出方やいかに??
というところで、私も非常に注目しております。
浅野敏郎