社員通信

2026年 世界の10大リスクが発表に

新年の幕が上がりました、本年もよろしくお願い致します。

本年は干支で言うところの午年にあたり、株式市場では古くから「午尻下がり」とのアノマリーが存在し、Quick社のWEBサイトによれば実際、1950年以降の日経平均年間騰落は12支の中で午年が唯一のマイナスとなっており、過去6回の平均は率にして5%安なのだそうです。

一方で、人類と馬との関わり合いは古く、馬は常に人間の力が及ばない部分を助けてきたことから午年はヒトとの相性が良いとも言われ、跳ね馬に象徴されるように飛躍、勝利、運気上昇のシンボルにもなっているなど、馬は縁起物として扱われる傾向もあるようです。

※ネット美術館「西洋絵画美術館」さん(https://artmuseum.jpn.org/index.html)の「サン・ベルナール峠のナポレオン」解説ページ画像をキャプチャー 当ブログとの関係はございません
他にもフェラーリやポルシェのエンブレムにも跳ね馬がデザインされているなど、一般的に馬にはポジティブな印象がありますね

年末年始のメディアでは2026年がどんな一年になるかを占うプログラムが多々ありましたが、記憶に残るのは「変化の年」というコメントが多く、先のアノマリーほど午年がネガティブな材料にはなっていない印象です。

確かに「変化」は何も良い方向にだけ動く訳ではなく、「飛躍」の意味を掛け合わせると例えば、急騰の後に良くない変化があるなどといった解釈もあり得そうですが、何れにしても振り落とされないように馬の背中にしっかりしがみついておけば、ハシゴを外されるようなことはないのかも知れません。

 
さて本題ですが、過去数年は毎年初に「世界の10大リスク」についてお知らせして参りました。

既に一部のメディアで目にされた題目だと思いますが、ユーラシアグループというアメリカの調査会社が年初に発表するレーポートのタイトルが「Top10risks」となっていて、その年の主な地政学的リスクを10件取り上げて解説する内容ですので、その目次をキャプチャーしておきます。

※ユーラシアグループのWEBサイトから見られる実物(https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Services/Top_Risks_2026_jpn.pdf)です。URLをリンクしておきますが、リンクが気になる方はURLをコピーしてブラウザ等でご活用ください。

内容が後講釈とならないよう全公開を信念とする、政財界や投資の世界では有名なレポートとされ、恐らくは世界の投資家も注目しているはずです。

日本語版を読むことができますから、当年のテーマを予め把握するには良い機会になる訳ですが、私たち個人投資家がその後をどれだけフォローできるかは非常に限られており、対処には限界があるとも思います。

ただ、例えば2025年に何となく捉えていた事象の本筋が書いてある場合もあり、特に本年号は傍若無人なトランプ大統領の真意などが詳しく解説されているため、あくまで一調査会社の見方だとしても「なるほど」と納得する部分は多くあり、今後を見据えるために今までを整理しておく意味でも、皆さんにも是非一読をおススメしたいところです(前出の目次画像の注釈※に書いたURLをクリックすると当該レポートが開くようにしてあります)。

しかしながら特にNo.1のリスクに関して、そのトランプ政権は今年の秋に中間選挙を迎える訳ですが、アメリカの調査会社だからなのか、わたしの勉強不足なのか、例年に増して初耳的な詳細な指摘が多く、

また思想誘導を嫌ってか一度掲げたリスクを一旦取り下げたり、「なるかも知れないし、ならないかも知れない」という曖昧なフレーズも多かった印象です。

というのも、目次の「はじめに」では、「…何という時代に我々は生きていることか。そして、何という時期に 2026 年の「世界10大リスク」を発表することになったものか。」と締めくくっているように、まさに不確実性のど真ん中にいる不安定感が感じ取れます。

 
「2026年は転換の年だ。」で始まる今年のレポートは正に冒頭の「変化の年」と一致しており、個人的には期待を込めて幾度も全容を読み返しましたが、意に反して未だにリスクの幾つかは把握しきれていないものがあり、最も難解だったNo.1から順番に読み始めてしまうと、混乱して先に進めない可能性もありそうです。

そんな時は、同時に発表された「2026年世界の10大リスク 日本への影響」を先に読んで、出てくるリスクを本編で確認してゆくと、先ずは斜め読みができそうですし、出てこないリスクは後回しでも良いという事にもなりますね。
※「日本への影響」レポートのURLは https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Services/TOP_RISKS_2026_Implications_For_Japan.pdf です。リンクをしておきますが、気になる方はURLをコピーしてお使いのブラウザなどにペーストしてご覧ください)

 
お仕舞いに、

年初の私の投稿は、当レポートの歩み方に留まり、内容は決して充実しなかったことをお詫びいたしますが、今世界で何が重要なリスクかを知ることは、為替や株式でトレードをする上でいつか必ず役に立つと思います。

確かに、トレードそのものが原則通りに変動する訳でもなく、金利が上がっても通貨が売られたり(株は買われたり)、金利が下がっても通貨が買われたり(株は売られたり)するのは日常茶飯事ですから、こうしたリスクが顕在化したところで、各相場がどう反応するかは予見しきれないのも事実です。

しかし例えばここ数年、日本やアメリカの株式市場はAI・半導体関連がけん引して強い値動きをしてきた中、強すぎる局面ではしばしば「過熱感」という曖昧な表現で高値警戒感を表現していますが、

実はAI投資の危うさ(リスク)は正当なAIの活用では収益化までに時間を要することにあり、その点が嫌気されることが懸念であることがこのレポートで知ることができました。

そして、投資家のために結果を急ぐと不当なAI利用による収益化が問題になる可能性や、不当なAIへの過剰な依存こそが次の麻薬になりかねないリスクなど、様々な角度のリスクがある中、何の規制もない無法状態(まさにGゼロ)こそがAI投資の不確実性の根本にあることも分りましたので、個別株を取り引きされている方なら、こうしたアプローチから始めても、充分に意味があると思います。

何れにしても、リスク所在を知らないとパニックに陥りやすいことだけは確かですから、リスクを知った上で不安し過ぎず冷静に、急な坂を駆け降りる馬の背中にもしっかりと乗り切ることを目指したい2026年…といったところです。

 
 
浅野 敏郎
P.S.
昨日6日中にあった要人発言を、このリスクレポートを読んだ後に見返すと、このレポートの影響を感じてしまうのは私だけでしょうか。例え影響とは無関係だとしても、発言内容が腑に落ちたのは、レポートのお陰だと感じます。筆者のイアン・ブレマーに変な政府圧力が加わらないことを祈っています。

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