社員通信

研究と資金管理に共通すること

こんにちは、セミナー運営担当の森山です。

今年もノーベル賞の発表時期となりました。
私は大学で化学を専攻していたので、
毎年化学賞の発表を楽しみにしています。

今年は「クリックケミストリーと生体直交化学」の開発業績で、
昨年に引き続き有機化学の分野からの受賞でした。
受賞者3名のうち、
シャープレス教授は2001年に同化学賞を受賞していますので、今回2度目です。
受賞者の先生方、本当におめでとうございます!
大変な偉業の瞬間を垣間見てしまい、
ただただすごいしか言えません…すみません(笑)

クリックケミストリーについての解説はここではしませんが
ケミカルバイオロジーや医薬開発の分野で幅広く使われる、
つまりは我々の生活を豊かにさせてくれる画期的研究です。
ただ有機化学を齧った者としては、
この受賞に至るまでの背景が気になってしまいます。
そう例えば、原料の調達は大変だったのかな…とか。

どんな反応をおこなうにも、その元となる原料が必要です。
料理でいう、具材です。
具材がなければ何もできませんよね。
原料は市販で手に入る場合もありますが、
場合によっては自らで合成することも。
数ある反応条件の中から有用な条件を探すには、
それなりの量の原料が必要になるわけです。
科学者はお金も時間も限られた中で、リスクも考えて研究をしていく…
これってなんだか投資の世界の「資金管理」と似ていると思いませんか?

この原料の量では反応はあと何回できそうだと考えたり、
これからスケールを大きくする(反応量を増やす)から、
逆算で原料はこれだけ必要と割り出したりと
原料を資金量に置き換えると、遠からず共通点があるなと思ったのです。

もちろん発表できる反応の裏にはたくさんの失敗があり、
たくさんの研究者が携わっています。
A君はAという原料を調製する、
Bさんはこの反応を進める…などと実は研究はチームワークが重要です。
私の4年次は原料調製を担当していました。
まだ実験に不慣れだった頃は不純物が多い原料を作ってしまい、
下手くそ!と怒られたものです。

リスクを取らないとリターンは得られません。
適正なリスクをとるのが大切ですね。
資金管理は投資をおこなうにあたって、一番大切で重要だと考えます。
投資用資金の明確化、取引量の算出と考え方、リスク計算…と
皆さんが用意した資金が利益を生み、
皆さんの生活を豊かにしてくれるよう学んでいきましょう!

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