社員通信

最近のロシアと中国から学ぶ危機管理

いよいよというか、とうとう9月に入りました。

9月と言えばそろそろ秋を感じますが、
先の見えない猛暑地獄の中で
暑さには疲れ果てた感じがします。

数日前のほんの一日だけ、
久しぶりの曇天と降雨で気温が下がり、
28度に設定しているエアコンが、
こちらも久しぶりに朝から停止していたことがあり、

いよいよ秋も近いか…と夢を見ましたが、
予報を見る限り、そう甘くはないようです。

 
 
さて、長引くウクライナ戦争も
出口が見えない長期戦となっています。

戦争の要因は恐らく、外野からは想像もつかないほど
複雑なんだと思いますが、

何れにしても侵略を開始した事実だけは、
理由が何であれ、絶対に有ってはならない事です。

戦況が悪くなったロシアは、
先ずエネルギーの輸出を絞り、
次は食料の輸出基地を攻撃して世界的な食糧危機を
招きかねない状態にあり、

世界的なインフレの大きな一因になっています。

※TBS NEWS DIGのYouTube動画よりキャプチャー

今回のロシアの行動や戦略をよくよく考えてみると
現在の資本主義経済の膿を出しているような気もします。

決してロシアを擁護するつもりはありませんが、

どちらかというとロシアは、想像以上に資源国であり、
その資源を安く買い叩いていた上に
資本主義経済が成り立っていたと言えなくもなく、

その歪がロシアの行動によって我々に叩きつけられている
様にも思えます。

 
一方の中国は、レアアースの産出国で有名ですが、
立ち位置としては世界の工場と言われていたように、
資源国というよりは安価な製品の製造国として、

やはりこちらも、
その上に資本主義経済が成り立っていたと言えそうです。

中国は今のところロシアほど過激な行動には出ていませんが、
世界の産業の一次的な分野を担う国家が陥りやすいのは
生産してもしても、貧困から抜け出しにくい傾向であり、

貧困からの脱出は、歴史的にも戦争の大義になりやすいことは
私たちも充分に認識しておく必要があるでしょう。

また、中国の場合は莫大な人口を抱えているので、
ロシアとはやや事情が違い、

その消費力が一種の武器になる場合があり、
日本に対する海産物規制はその代表的な行動だと考えています。

 
何れにしても、こうした一連の出来事から私たちは、

特定の国やその資源に頼り過ぎるような経済は非常に脆(もろ)い
ということを学びました。

そして、このような脆い状況を打開するには、
輸入先や輸出先が1国や1企業に偏るようなビジネスモデルから
少しでも脱却するなどの危機管理が急務に見え、

当たり前のように言われている効率化というよりはむしろ、
こちらの方の優先順位が高いようにも思います。

海産物規制に関しては
水揚げの9割が中国向けである企業が困惑している報道があり、
余りに無謀なビジネスだと驚いた記憶がありますが、

輸出と輸入の違いこそあれ、
ロシアが欧州向けのガス輸出を停止した問題と同様、
要するに依存度が著しく偏っていたにもかかわらず

その危機管理が出来ていなかったという膿を出す機会に
なっている気もします。

 
さて、こうした危機管理は非常に身近な
例えば企業の労使関係など、
掘り下げれば1個人の問題にも当てはまります。

個人のレベルで考えると、
サラリーマンであれば収入の100%を雇用先に依存している
訳ですが、

ガスの供給停止や海産物の全面輸入禁止という事態は
「解雇」がそれに相当すると言えそうです。

そこでもし、収入面の危機管理を少しでも考える場合、
副業というのが最近の流れですが、
投資という選択肢も実は非常に平等な手段です。

投資収益が全収入の50%…といった状況は
確かに理想や夢に近い割合ではありますが一方で、
僅か数か月で年収相当の収益になり得る機会も含んでいます。

もちろん投資のやり方次第で、
地道にいくか大当たりも狙うか、という話にはなりますが、
先ずは5%や10%を目標に
収入のポートフォリオを組んでみるのも、
これからのやり方なのかも知れません。

ただし、投資は必ず収入になるとは限らずまた、
未だに投資話の詐欺も横行している中で
選択肢としてはハードルが高い可能性はありますが、

少なくとも興味を持ち、学び、いつの日か、のために準備する
程度でも詐欺からの自衛になりますし、

こうした準備行動を起こすこと自体、
もう既に危機管理を始めているのと同じだと思います。

 
 
浅野敏郎

関連記事